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2018.11.12 (Mon) 00:50
短時間でも満足するコミュニケーションの秘訣は『一緒にいる』
薬剤師として薬局で勤務していた時、ある患者さんが2週間毎薬局に来られていました。
その患者さんが投薬のたび
「この薬の副作用は何がありますか?」と、言う質問を毎回されるのです。
新しい薬が追加されていなくても、
同じ人が投薬しても、
違う人が投薬しても、
毎回同じ質問をされるのです。そう!毎回です。
私も何回かこの質問に当たりました。
「特に重篤な副作用の記載はありませんが、個人差があるので違和感があれば教えてください」
「ありがとうございました。安心して服用できます」と言って帰宅されました。
しかし、次回来局時には同じ対応繰り返されます。
「どうすれば、この患者さんが納得してくれるのだろう」
そんな思いを募らせていました。
そしてその患者さんが来局する日に、その日は私が投薬の担当でした。
「あ~またあの質問が・・・」と思った時にコーチの一言を思い出しました。
「目の前の人が話しているのは、その人の命が話していると思って聴きなさい」
あっ!
患者さんが質問を聞きながら、その答えを考え始めている!
音として聞いているけど、その人とその場に『一緒にいない』
身体はそこにいるけど、私自身はいない。
その日はただ『聴く』ことに徹してました。
最後まで患者さんの話すことをただ『聴く』
そして聴ききった後に私の中に出て来た言葉は前回と同じでした。
その出て来た言葉を患者さんに伝えて投薬は終わりました。
何も変わらなかったと思っていましたが・・・
その患者さんから同じ質問はその後出なくなりました。
私たちは相手から何か訊かれた答えを探し始めます。
その瞬間から相手と一緒にいない状態になります。
一緒にいないことを相手は気づきます。
だから聴いてもらえていないのだから、
聴いてもらおうと何度も同じ話を繰り返すんです。
今あなたが何度も同じ話を聞くことが続いていたら、
是非『一緒にいる』ことに意識を向けてみませんか?
ただ聴くだけかもしれませんが、何かが変わるかもしれません!
『人が話しているのは、その人の命が話していると思って聴いてみてください』